縁語とは、関連する意味の言葉を連ねることで、その言葉の持つイメージに広がりを持たせ、かつ強調してよりインパクトを与えようとする和歌作りの上での技法です。
まるで連想するかのように、2フレーズ以上散りばめてあります。
例.
大江山 いく野の道の 遠ければ まだふみもみず 天の橋立
小式部内侍『金葉集』
: 大江山までは遠いので行ったことがなく、もちろん天の橋立を足で踏んだこともなければ、文も見たことがありません。
ふみ(踏み)、道、橋が縁語になっています。
『いくの』と『ふみもみず』は掛詞で、『生野』と『行くの』、そして『踏みもみず』と『文も見ず』という二重の意味がある秀歌でもあります。
このように縁語は懸詞とともに用いられる場合もありました。