句切れ




句切れとは、1つの詩句中における、文の構造や意味内容から複数に区切ることの可能な切れ目のことです。

制限ある文字数で文の要素をもれなく散りばめようとした場合、体言止めや用言、古文文法の助動詞、助詞などの終止形が詩句の最中でも登場してくることがあり、句切れを生むことになります。

短歌には省略形を含むと5W1Hがあり、内容がテーマの描写と作者の思いや意見に分けられる場合が多いので、内容から句切れとされるケースがあります。

また、体言止めの技法が使用された句などがある場合、その句をもって句切れとなるケースもあります。

句切れを技法として捉えた場合、意味の上で一旦空白を生むため、『で、それがどうなんだ』といったイメージの膨らみすなわち瞬時の憶測を読み手に喚起し、より強い感動を続く句によって表現することが可能だといえます。より短い文字数からなる定型詩である俳句では、そのような技法は内容による句切れというよりむしろ、古文文法の強意の助詞などを挿入する切れ字という技法に昇華されます。

短歌の句切れの種類には、初句切れ、二句切れ、三句切れ、四句切れがあり、句切れのない詩句を句切れなしといいます。

句の数え方は、五(初句)・七(二句)・五(三句)・七(四句)・七(五句)となっています。

  初句切れの短歌『五(句切れ)七五七七』
  二句切れの短歌『五七(句切れ)五七七』
  三句切れの短歌『五七五(句切れ)七七』
  四句切れの短歌『五七五七(句切れ)七』
  句切れなしの短歌『五七五七七』




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