山部赤人は奈良時代の秀でた歌人の1人で、三十六歌仙の1人です。『山部』は『山辺』や『山邊』等と表記されることもあり、宿禰(すくね)という姓(かばね)をもちます。
同じ時代の歌人に、大伴旅人や山上憶良等がいます。
山部赤人は自然を詠みあげた和歌で有名です。
山部赤人は生年不詳の人物ですが、『万葉集』には長歌や短歌が何十首も収められ、天平8年(736年)頃に亡くなったとされています。
恋しけば 形見にせむと我がやどに植ゑし藤波 今咲きにけり
山部赤人『万葉集』
:恋しいので、形見にしようと家に植えた藤がいっぱい今咲くのだな。